2024年 4月 4日 SAT/CWで全市区町村との交信完了

私が現在のアマチュア無線活動で重点を置いているのは、記念局の追っかけとサテライト通信です。(それと、某無線月刊誌の執筆) このうち、サテライト通信、すなわち、衛星を介した通信は、比較的、近距離地点との交信しかできない地上波や、遠方との交信可否が時間帯に依存する電離層反射波と異なり、V/UHF帯で全国との交信ができるものです。

サテライト通信でデビューしたのは2016年9月25日です。黒川郡富谷町(現富谷市)でXW-2Cで初交信をして以来、追っかけと称して全国との交信を楽しんできました。そして、3月30日に最後の地点として残っていた、鹿児島郡三島村との交信ができ、SAT/CWによる日本国内の全市区町村と交信する夢が叶いました。

全国制覇までデビューから7年半かかりました。この間、新しい衛星が出たり、使える衛星が無くなったり、いろいろと個性のある衛星での通信を楽しみました。また、追っかけ兼務と称して、自分自身がサテライトの移動サービスをしながら、移動局の追っかけをしたりと、衛星が自分の頭の上を通過する、10~20分のパスの短時間の間に、いかに、多くの局と交信するかの術を学びました。

三島村に移動されたASQ局をはじめ、サテライト移動各局のおかげで、成しえたものと思っています。サテライタ各局に感謝申し上げます。ASQ局には、2022年7月5日に一日の移動で、WACA,WAGA,WAKUを完成させていただいたのに続き、お世話になりました。

以下、今回の福島県会津方面 SAT早回りの顛末記です。

もともと、3月31日は会津若松市の記念局のファイナル運用が予定されており、それに行くつもりでした。そして、その前後で会津方面でのサテライトサービス移動をしようと思っていました。3月20日にASQ局から三島村への移動運用の予定がupされ、びっくりしました。自分が移動すると仮定して、三島村へのルート、所要日数を調べておいたのですが、少なくとも、3~4日はかかるはずなので、すごい計画と思いました。

こちらの移動予定を組む際に考えたのは、BBO局の檜枝岐村がSSBのリクエスト地点でしたので、土曜の21時台の便をそこに当てる予定を組みました。会津若松市から大沼郡、只見町を経由して檜枝岐村に入るルートです。そこで気づいたのは、大沼郡にある三島町です。ここから追っかけすれば、三島村と三島町間の交信という面白いことができそうと思いました。勝手に名付けた「三島プロジェクト」です。

私が予定をこのブログにupしたところ、ETP局がSAT移動予定情報に取り上げて下さり、そこに三島市、三島郡からのQRVされる方の募集(?)が載っていました。これに賛同して下さったのがUIU局です。三島市からQRVされるのであれば、私のSAT/SSBリクエスト地点で三島市に近い裾野市、さらに、松崎町と西伊豆町にも移動する予定を組んで下さるとのこと。これは、是が非でも三島プロジェクトを成功させなければとの思いが強くなりました。

出発前の一週間は、一日に何度も三島村と三島町の天気予報をウォッチしていました。どちらの天気も快方に向かっていったので、安心しました。衛星のほうは、FO-29がここ2週間ほど、ONにならないようでした。もともとの計画は、初っ端、12時台 FO-29で三島村のSAT CW/SSBとも交信完了して、夕方のSATが飛来しない時間帯に只見町、檜枝岐村へ移動するつもりでしたが、昼間に三島町からの追っかけができなかった場合、檜枝岐村での21時台天頂パスに勝負をかけるのはリスクが高いと考え、三島町に留まる予定に変更しました。

3月29日(金)の往路は、猪苗代町(道の駅 猪苗代)、北塩原村(北塩原村民運動場)と会津坂下町(ばんげひがし公園)でSATサービスして、西会津町の道の駅にしあいづで宿営です。翌3月30日(土)は、7時台を西会津町(さゆり公園)から、いったん、三島町を通過し、金山町(道の駅 奥会津かねやま)に入り、9時台で運用しました。金山町ではUIU局の松崎町のほか、想定していなかったKRO局の南砺市運用があり、二つのSSBをゲットできました。11時台 RS-44にUIU局は西伊豆町から出て下さる予定ですが、当地、MELは10度で、会津の奥側では不利なことから、柳津町で比較的見晴らしの良い道路沿い(郷戸道西乙)で待機しました。無事、ループが取れると、KRO局の南砺市とUIU局の西伊豆町を確保できました。ここまでで、3つのSSB Newできました。

予定どおり、正午過ぎに三島町に入りました。途中、昼食を求めてコンビニを探しましたが、通り道には見当たらず、道の駅 尾瀬街道みしま宿で食料を調達し、運用場所である三島町町民運動場に向かいました。事前にGoogle Mapでロケハンを試みたものの、ストリートビューでは入口までしか分からず、現地で確認としていました。実際に行ってみたところ、高台になっており、この近辺ではベストなところでした。

ASQ局は、12時台 FO-29からのサービスとなりましたが、案の定、FO-29はOFFで13時台 AO-73に期待がかかります。当地のMELは28度ですが、先方現地ではMEL7度と厳しそうです。南→東→北に抜けるパスでしたが、無事、CWで交信できました。現地QRVの初便でしたので、競争率は高いはずですが、件の一癖ある衛星のせいか、割とあっさりとできました。(もちろん、お魚図鑑による予約は効いて、優先ピックアップのはず..) その次の15時またぎのAO-73で、SSBでのQRVがあり、こちらも、無事、確保できました。三島村SATのCWとSSBの表裏ゲットです。

この後は、20時台までSAT便は来ません。ASQ局とUIU局はHF帯でのサービスに余念がありませんが、私の移動運用は観光も兼務(?)なので、夕食取りも含めて、町内を回ってみることにしました。道の駅に置いてあった観光パンフレットを見ると、町役場近くに会津地鶏を提供している食堂があるようで行ってみましたが、残念ながら、開いておらず、片道6km強走ったところにある温泉に併設された食堂に行きました。なんとか、ラストオーダー18時までに間に合い、ソースカツ丼で三島村 SAT CW/SSB交信を祝いました。

20時台の2便は、町民運動場に戻ってSATサービスにチャレンジしましたが、残念ながら、ASQ局との1qに留まりました。このままでは、三島プロジェクトの成果は不十分なので、21時台 JO-97と天頂パスのRS-44でリカバリーしたいところです。場所を道の駅に変え、南→西→北に行く両便にチャレンジです。南側は山が近く不利ですが、西から北にかけては良い感じです。JO-97では5qでしたが、RS-44でCW:25q、SSB:20qと大漁、何とか形を整えることができました。RS-44のLOS後、22時半過ぎに三島町を出発し、ゆっくりと山道を走って、0時過ぎに南会津町の宿営地に到着しました。

3月31日(日)は、午前中、南会津町(びわのかげ運動公園)と下郷町(大川ふるさと公園の近く)で運用しました。南会津町ではUIU局の三島市を、下郷町では裾野市をゲットできました。午後は、会津若松市に入り、記念局関係者との談笑や、FT8の現地追っかけをして16時過ぎに帰路に着きました。途中、ASQ局の帰り道追っかけもして、帰宅したのは21時過ぎでした。

今回の成果は、三島村とのSAT/CWにより全市区町村との交信完了と、SAT/SSBで5地点クリアで、残り17、セブンティーンと若返ったことです。hi 三島プロジェクトは大成功でした。

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